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旬の味を喰らう会

第16回

日 時 2007年2月20日(火) 午後6時30分
会 場 春秋溜池山王店 東京都千代田区永田町2-11-1 山王パークタワービル27階
調理人 春秋溜池山王店 料理長 増田隆信氏 
食 材 赤ガレイ、どんこ、青のり(福島県相馬)、ハマグリ(茨城県鹿島灘)、宍道湖シジミ(島根県宍道湖)、ボラ、赤なまこ(大分県)  野菜:タケノコ(福岡県合馬)、インカのめざめ、ひとみ五寸人参(千葉県八街市)、黄金柑(静岡県沼津市)、黄カブ(静岡県浜松市)、雲南百薬(沖縄県石垣)、他 
献 立 前 菜  福島産赤ガレイのムース〜蓮根ソース〜 赤ガレイ卵のコンフィ 鹿島灘産ハマグリのスモーク カッペリ      ーニ   
お造り  大分産ボラの叩きミルフィーユ仕立て
揚げ物 こだわり野菜揚げもち〜宍道湖シジミを使ったチャウダーとともに〜

小 鉢  大分産なまこ美味五種盛り 
一 品  どんこと早春野菜煮込み
焼 物  天然寒ブリと早筍〜いり酒ソース〜
食 事  本日の鮮魚のアラで取った出汁と松川浦の青のり雑炊仕立て
デザート プリン 

「第16回旬の味を喰らう会」についてご紹介します。
 第16回「旬の味を食らう会」を2月20日(火)18時30分より、東京溜池の「春秋溜池山王店」にて開催致しました。この店は外食関係の店舗デザイン、商業施設のデザイン・プロデュース等でカリスマ的存在の杉本貴志氏デザインの店です。「春秋」の名前では都内に数店展開されています。溜池山王店は地上27階に位置し、落ち着いた雰囲気の店内と洗練された創作和食の料理、厳選された豊富な飲み物で、都会派キャリアに評判の店です。今回の会場はその中のバー・パーティスペースの「風と窓」になります。大きな窓に面した横長のフロアで、窓からは溜池から六本木の夜景が一望の下に広がっています。今回のテーマは「寒と春の味覚を欲張って」というもので、寒ブリ、寒ボラ、寒シジミなど寒の美味と、ハマグリ、赤ガレイ、青のりなど3月が旬の美味を合わせました。しかし、ただでさえ2月は時化模様の天候が多く、魚の手配がなかなか思うに任せない時期です。その上今年は暖冬で、例えば予定したエゾクサウオは、沖に去ってしまって確保できない、といったこともありました。しかし何とかメインの魚は確保できました。そして今回も、旬の野菜との競演となりました。野菜の提供は、前回同様約600店の飲食業においしい野菜を届けている鞄吉です。早堀タケノコや栽培種ではない貴重なものなどが、春の息吹を強く伝えてくれました。
 今回提供させて頂いた内容は以下の通りです。皆様には、写真でご堪能ください。

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前菜 蓮根のソースの清涼感が淡泊な赤ガレイのムースによく合う。中に小口切りしたホワイトアスパラを抱えた赤ガレイ卵のコンフィは濃厚な味としゃきしゃきした食感が絶妙。大振りなハマグリのスモークは、たっぷりした貝の風味がグリーンソースの香りに引き立った。
お造り  外洋の寒ボラはともかく脂がのりおいしいし、血合いの色が美しく視覚的にも楽しませてくれる。これを薄切りの赤カブを間にはさみ、三層のミルフィーユ仕立てにしている。一番上は漬けふうで青ネギを散らしてある。2槽目は刻みショウガを散らした酒でといた白みそであえてある。一番下は甘酢漬けのガリと併せたもの。付け合わせは沖縄の「雲南百薬」。現地でも喫食経験者が少なくなった貴重な滋養あふれるもの。栽培種ではない。今回のために採取してもらったもの
揚 物  筍などいくつかの野菜を小さなサイコロ状に刻み、これをインカのめざめのマッシュでくるみ揚げもちに。これと菜の花の天ぷらを宍道湖シジミのチャウダーをしいた器に入れたもの。揚げもちの中から宝箱のように野菜が出てくる。寒シジミのぷりっとした食感がいい。
小 鉢 今が旬の赤ナマコを使った小鉢だが、五つの味で楽しませてくれた。右の小鉢には、甘みにすっきりした酸味がおいしい黄金柑を合わせてある。左手前はなまこをすり身でくるんで蒸し上げたもの。中の三つのスプーンは、酢の物ふうあり、あんかけありと、一口ごとに違う味が楽しめる。もちろん、肉厚のこりこりしたなまこの食感は、どの味にもしっかりと自己主張している。 
食 事 今回使った鮮魚のアラで取った出汁による雑炊。福島県相馬の松川浦で3月までが旬のべっこう海苔といわれる最上級の青のりをちらす。口の中一杯に広がる香りは、まさしく春のものだ。
デザート 大降りの塗り椀に作られたプリン。カボチャの香りとキャラメルソースの甘さが、寒と春の味のコラボレーションをしっかりと締めてくれた。
焼き物 今回テーマである「寒と春の味覚」を象徴する一品だ。大分産の天然寒ブリはしっかりと脂がのり、塩焼きが一層その味を引き立ててくれる。まさに「寒の味」の代表だろう。合わせる春の味は、早堀タケノコ。福岡県合馬産のもの。肌が白く「白子」と呼ばれる。京都ものに匹敵、いやそれ以上の評価さえある逸品だ。素材の味を十分に引き出す調理法に、いり酒ソースにつけて食べるというシンプルさがいい。
一 品 福島産のどんこの煮物。とてもしっとりとした仕上がりは、上品さを感じさせる。炊き合わせの野菜の甘さが素晴らしい。どんこは輪切りにしたタマネギの上に置かれているが、しゃきっとした食感が残りながら、しっかりと甘いタマネギ。黄色い肌からはカブと思えない黄カブ、そして芯まで赤いひとみ人参、プチベールと、全ての野菜の甘さの違いが楽しめる。